収益業務でヤフオクを利用できるか?
ヤフオクでジャンクを買って、いろいろパーツ交換したりコンデンサ修理して、収益業務で転売する・・・・
中古デジカメを安く買い付けて、同じカメラをいいところだけ部品を取り出して、修理して動くように仕上げて、それをヤフオクで古物商で収益業務ために転売する・・・・
これって、「違法行為」なんです。
古物商でも法律が定めているのは、警視庁のガイドラインにもありますように「現状維持」をもって古物品としています。もっとも、デジカメならストラップが切れていたので交換したり、電池がへたっていたので交換するといった「誰でも交換できる程度の軽微な修繕」は許可されていますが、筐体をばらして、メーカーの許可なく基板に手をいれる行為を「改造修理」と呼びます。
改造とは、(1)メーカーの認定企業の行う修理ではないこと、(2)メーカー指定パーツを使った修理ではないこと、(3)最終修理物をメーカーないし認定企業が検査した修理ではないこと、の、いずれか、またはすべてに当てはまるものを示します。ただし、メーカーが自ら認めている交換行為(バッテリー交換、メモリー増設、HDD入れ替え、ソフトウエアのインストール等)については、誰でも修繕できる状態が確認できる範囲においては「改造」ではなく「軽微な修繕」の扱いとなります。
クルマで例えるとわかりやすく、タイヤ交換は軽微な修繕行為としてメーカーも認めている製品の保善行為ですが、エンジン交換や最大出力の変更、リミッター解除で壊れたコンデンサーを交換するといった行為などは、修繕ではなく「改造」となります。
ですから、ヤフオクで仕入れて、メーカーの許可なく勝手に分解し、それを勝手に修理し、更に勝手に検査する行為はすべて「改造」になります。
もちろんヤフオクにも以下のように事業者は出品できない旨が記されています。
あくまでも、転売しない個人の趣味における売買をサポートするのがヤフオクです。もちろん、大型オークションであっても、OEMパソコンはライセンスの問題から「ジャンク品を修理して再販する行為」は改造行為ですからアウトです。(1)メーカー指定修理業者ではない、(2)メーカー指定パーツを使っていない、(3)メーカー指定による修理検査ではない、そしてソフトウエアライセンス(利用権の貸出)について、OEMゆえメーカーが販売元でなければならない、という大きなシバリがあります。
もちろん、現状維持のままで売るから「古物なのだ!」というのは通ります。
つまり、裏パネルを開けずに修理しない「現状販売」であれば古物商ですから、それは可能です。経年劣化を収益の計算に含めてメーカーはOEMライセンス料を支払い、ビジネスビジョンを見ながら、修理料も大事なメーカー修理ですから、それにあわせたビジネスを作っているわけです。製造終了から5年、7年と、サービス修理料やパーツ生産確保などを計算に入れたうえでOEMライセンスの期間も計算してオペレーティングシステムのソフトウエアラインセンス料を払っていますから、勝手に無許可の業者がバラシて修理することは出来ません。(それは改造です)
エアコンも同じで、代替フロンを使えば何でも良いだろう!と称して、メーカー指定ガスを使わずに、勝手に業者が仕入れた「裏ルートの冷媒ガス(激安品)」を使って、差額の2〜3万円をピンハネする、といった行為も、改造行為となります。
http://www.daikin.co.jp/taisetsu/2013/130517/index.html
修繕部分の作業から判断して、それが「軽微な修繕」なのか「改造行為」に相当するのか法律的にも区分されています。通常はサービスマン(認定業者)が開けなければ直せない部分を勝手に開けたりパーツを入れ替えたり修理する作業は暗黙の了解で「改造行為」とみなされます。
本人のリペアテクニックの腕の差によって「軽微な修繕か?」を判断するのではなく、客観的に見た時に「一般的に誰でも交換修繕できるようなものか?(タイヤ交換・インク交換・バッテリー交換等)」が法的解釈の規範となります。ノートパソコンの裏パネルを開けてコンデンサーを修理する、といった作業は明らかに「不正改造行為」に相当します。(ただしBTOなどの自作パソコン系を除きます)
勝手に免許(メーカー指定認可)も受けずにバラシて修理して、それを転売する行為は「改造販売」ですから違法行為になります。もっとも、転売しないのであれば、かなりグレーではありますが、趣味と割り切った趣味の修理実験なら許されます。その場合は一切転売は出来ません。改造品になりますので、それを「未改造(未修理)」とウソをついて他人に売却すれば、明らかに故意による騙し=詐欺罪になります。利益を伴わない転売(タダで差し上げる等)であれば、それは可能です。ただの善意ですね。問題ありません。
・・・と、今回の内容はかなりボリューム豊富でしたが、いろいろな大手企業のガイドラインなども証拠に「何が改造」で「何が修繕」なのかも理解することが出来ました。みなさんも、まさかの落とし穴で犯罪行為で逮捕されて人生棒に振らないためにも、よく注意して「コンプライアンス」を学ぶことが大事だと思います。
私も、これからも、こうした法律勉強(コンプライアンス問題)をプロの先生の勉強会を通じていろいろ勉強していきたいと思います。今回は、鶴岡駅前のパソコンショップ「コスモス」による開催でしたが、次回もまた参加したいと思います。
まだまだ使えるものを、そんなメーカーの都合で捨てるなんて!?というのは「無知ゆえの浅はかな感情理論」であって、実は、メーカーも市場から買い付け直したりして、使える部品を買取回収してきたデジカメやパソコンから取り出して、次の補修パーツに使ったりしています。
まだ使えるうちに早めにメーカー買取サービスに出したり、骨董屋(古物店)に買取してもらった方が、環境にとってとてもエコロジーなのです。自分でバラしてぶっこわして、使えるパーツもバラバラになったり、勝手に改造修理してしまったことで、そのまま壊れているなら他の使えるパーツが取り出せたものを、下手にコンデンサーなんか修理するから他の使えるパーツに新しい負荷がかかってパーツが壊れてしまえば、メーカーも買い取っても無駄ですから、それこそ環境悪化の非エコというわけです。メーカー指定業者、メーカー指定パーツ、メーカー指定検査が明らかに必要という理由は、決して利益の為だけでなく、環境エコロジーを考えた、当然の正しい手法なのです。
感情に振り回されずに、人間らしく正しくアタマを使いましょう!
まだまだ使えるものを、あなたの勝手な分解によって、その場しのぎで動くようにした分だけ、余計に環境を破壊してしまう、という愚かさに気づけないなら人間おしまいかもしれませんね。
そんな修理で5年も10年も耐用することはありません。それをゼロから開発して設計して製造したメーカー修理を、アマチュア業者の修理で簡単に技術が抜けるわけがないでしょう。
ヤフオクも利用は「個人の趣味の範囲まで」 しっかり覚えておきましょう!古物商の免許を持っていてもそれは同じです。むしろ免許を取得しているのであれば、古物の定義とはつまり「現状維持(軽微な修繕を除く=バッテリー交換まで)」ですから、故障や不具合を含めて現状維持状態に「価値(査定)」をつけて販売することが「古物商」です。プロならなおさら知ってなければならないコンプライアンスですから、古物商の免許をもっていながら、パソコンを勝手に修理して販売すれば、明らかに故意による改造ビジネス行為ですから「詐欺罪」「古物商法違反」が適用されますね。パソコンなら更に著作権法違反(ライセンス違反)が上乗せされますから、これらは刑事罰になりますので、刑期や罰金もかなりたいへんなことになりますね。1回や2回でなく、常習的に行っているなら、前科者にもなりますしね。
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